[東京から]修行僧の王道路線 羽田ー那覇1日2往復したらどんな感想を持つのか。
- 交通報道 史旅編集
- 7月11日
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更新日:8月10日

ANAには上級会員というものがあり、一番下からブロンズ・プラチナ・ダイヤモンドとある。そしてプラチナ以上を取得すると、入会できるのがスーパーフライヤーズというANAカードの一種だ。このプラチナとスーパーフライヤーズを取得するために、飛行機に乗りまくる人がいるのだ。航空ファンの間では「修行僧」とも呼ばれている。
そんな修行僧がよく利用するのが、羽田ー那覇路線。距離が長く、上級座席のプレミアムクラスを利用することで、通常よりも多くプレミアムポイントが溜まり、1日で2.5往復できることから、修行僧からは最強路線とも言われている。今回はこの羽田ー那覇路線を試しに2往復して、乗り継ぎを含めて試してみることにした。ホームページなどを見て、安い運賃で取れ、かつ乗り継ぎ時間をクリアしている便を選んで2往復する。ちなみに記者は去年、鹿児島ー東京を往復していたため、ANAはブロンズメンバー資格は持っている。

・1フライト目 羽田ー那覇

いよいよ開幕した羽田ー那覇フライト。朝6時40分発の沖縄那覇行きに搭乗した。機種はボーイング777-200ER。2フライト目も同じ機体なので、往復でこの飛行機にお世話になる。 離陸し、ベルト着用サインが消えてサービスが始まった。朝の便なので朝食が提供され、大きめのサンドイッチ・スープ・デザートが一つのトレーで準備されてやってきた。

食べ終えれば座席を倒してのんびり過ごす。この先の乗り継ぎ便は同じ飛行機なので、特に気にすることなくのんびり過ごした。天気も良好、大きな揺れもなく過ごすことができた。羽田を離陸して2時間ほど、沖縄本島が見えてきて、那覇市内を横目に那覇空港に飛行機が降り立った。ちなみに最終着陸体制に入る前、プレミアムクラス利用客には一人一人挨拶が行われるが、なぜか私には「次便もお待ちしております」と挨拶を受けた。何も言ってはいないが、これは言わなくてもCAさんが持つ情報で分かるようで、すでに次便に乗ることはバレているのである。

・乗り継げるか? 2フライト目 那覇ー羽田

那覇空港に降り立ったが、搭乗橋からすでに暑さを感じてしまった。流石沖縄である。飛行機を降りたらすぐに売店へ向かい、沖縄に来たら必ず購入する大東島寿司を購入。機内で食べる用に持って2フライト目へ乗り込む。地上係員の服装が、沖縄のかりゆし制服なのが、沖縄に来た一つの実感とも言える。飛行機に入ると「お待ちしておりました」と出迎えてくれた。

定刻で出発し離陸。このまま順調に行けるかと思ったが、離陸後コックピットからのアナウンスで、気流の関係でスピードが出せず、到着が遅れる案内があった。実は3フライト目の乗り継ぎ時間は、定刻で到着して35分しかなく、ANAが定めている乗り継ぎ時間は問題なくクリアしているものの、定刻で着けない場合は最小乗り継ぎ時間を満たさずに乗り継げなくなる可能性もある。さて、この先はどうなるか。 時間などのスケジュール調整もしておきたいところだが、残念ながらWi-Fiが不調でネットが繋がらず、何もできない状態へ。 乗り継ぎの事を考えていたら、機内食が出てきた。この便もまだ朝食対応のため、サンドイッチとスープとデザートが出てくる。ただ那覇発のデザートは、ゼリーではなくヨーグルトだった。余裕でお腹に入り、これも無事完食した。食べ終わる頃にはWi-Fiも復活し、ネットに繋がったため、お茶請けとお茶を貰って飲み食べしながら次の予定を考えておく。

飛行機は滑走路22へ着陸。この時点で定刻到着時刻、そこから駐機場まで10分ほど要して、予定より10分遅れで到着した。
・乗り継げるか。3フライト目 羽田ー那覇

7分遅れで到着。12時41分頃にドアが開いた。ドアが開き、程なくしてアナウンスが流れた。
「お客様のお呼び出しを致します。13時発 札幌新千歳行き ANA65便、13時05分発 沖縄行き ANA473便へお乗り継ぎのお客様。降りられましたら地上係員へお知らせ下さい。」
新千歳行きの乗り継ぎは分かるが、沖縄那覇行きに乗り継ぐは、一般の人にとっては流石に意味がわからないだろう。機内の様子を見てると、乗客も ん? という感じだった。普通那覇発羽田行きの飛行機に乗って、すぐに沖縄那覇行きに乗る人は修行僧を除いて、他にいるのだろうか…
飛行機から降り、搭乗橋を抜けると地上係員が「沖縄那覇行き 473便」という画面を出して「沖縄那覇へお乗り継ぎのお客様お知らせ下さい」とやや大きな声で探していた。すぐに声をかけ、案内を受ける。
羽田空港は到着ロビーへ続く通路を通り、その道中にある乗り継ぎ用の入口を通り、制限区域内の搭乗ロビーに出てから、自分の次の便の搭乗口へ行くのだが、今回は時間がないため、到着動静を通らず、搭乗の際に通る出発通路を逆走し、到着した駐機場の出発ゲートを出てから、次便の出発口へ向かった。前便到着してから、旅客係員さんにも付き添って頂いて、次の便の搭乗口へ急ぐ。ちなみにこの飛行機への乗り継ぎ、到着がさらに5分ほど遅れた場合は乗り継ぎできず、次便振替などの対応になっている可能性があったとのことだった。

飛行機は無事に出発して離陸。気流の関係か、ベルト着用サインがなかなか消えなかった。離陸後約30分後にベルト着用サインが消え、機内サービスが始まった。ここからの往復は昼・夕食の時間。この路線では温かい食事か提供される時間帯となり、機内食も温かいものが出てきた。ここからは和食を中心とした機内食。その中でも洋食が組み込まれ、和洋折衷の機内食である。

・那覇市内へ

今回は、次の飛行機までの時間が4時間ほど空いたため、ゆいレールで国際通りを歩いてみた。平日にも関わらず、街を歩けば観光客の姿が目立つ。外国人も多いが、日本人も多く見かける。通りがいくつもあり、歩けばお土産物店が多く並び、驚いたのは値段の安さ。同じものでも、空港と半額近く違うのはびっくりするところだった。時刻はもう18時、夕暮れで日が落ちつつある中ではあるが、まだまだ蒸し暑かった。

・夜のフライトへ 4フライト目 那覇ー羽田

本日最後の飛行機は、日本国内線最大級の旅客機であるボーイング777-300。座席もクラシック感が感じられる飛行機だ。座席モニターは装備されていなかったが、このフライトで座席モニターを使うことはなかったので、特に不便にも感じなかった。 離陸後してほどなく、ベルト着用サインが消えた。揺れも少なくて快適なフライトで、機内食もスムーズに出てきた。メインはロコモコ料理、大きなハンバーグが食欲をそそった。食事も違うが、お茶菓子もANAオリジナル菓子からMAISON CACAOとANAのコラボ菓子となっていた。

飛行機はほぼ定刻で羽田に着いた。東京の自宅に着いた頃には日付も回っていた。
金額と感想
今回はプレミアムクラスで2往復、しかも途中で休憩を挟んでいるのでまだ楽であったが、この路線は1日で最大2.5往復できるのだ。これは朝から晩まで乗ればということだが、これを普通席でやるものなら、間違いなく体力は必要だろう。 今回の費用は4往復で11万円ちょっと掛かった。6月の平日の安い時期を狙ったため、高い金額までは跳ね上がることはなかったが、夏休みシーズンであれば、最安値でも13万円〜15万円は覚悟した方がいいだろう。 確かに修行と言われるだけのものはあるのだ。ちなみに記者はまたやるかと言われたら、もういいと答える。間違いなく。(記事文作成:運営記者)


