インバウンドだけでなく「アウトバンド」も路線の命綱 ―鹿児島空港国際線“搭乗率3割”の絶対条件
- 交通報道 史旅編集
- 24 時間前
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鹿児島県は令和8年度、鹿児島空港の国際化を加速させるため、総額1億5,500万円の「鹿児島空港国際化促進事業」を展開する。新規市場として「ベトナム」への路線開設を狙う一方、既存路線の維持にはインバウンド(訪日客)だけでなく、アウトバウンド(県民の海外渡航)の確保が不可欠であるとして、対策を強化する。

■ 航空会社のシビアな要求
なぜ、県税を使って県民の海外旅行を支援するのか。塩田知事はこの点について、「国際線を維持、あるいは誘致する際、航空会社からは『アウトバウンド(日本発の乗客)も一定程度確保してほしい』と必ず言われる」と航空会社との交渉における「厳しい現実」を明かした。
さらに知事は、「インバウンドが7〜8割だとしても、残りの2割〜3割は日本からの客で埋めてほしい、というのが航空会社の要望だ」と具体的な数字を提示。この“3割の壁”を地元客で埋められなければ、路線の維持自体が危うくなる構造がある。
■ 団体・若者の鹿児島空港国際線利用促進へ
この要請に応えるため、県は対策を総動員する。パスポート取得助成を継続し、若年層を中心とした海外渡航のハードルを下げるほか、企業の報奨旅行や修学旅行などの「団体ツアー」に対する助成要件を緩和。まとまった数の日本人客を確保することで、航空会社が求める搭乗率を下支えする狙いだ。 県としては、アウトバウンド支援こそが、インバウンドを運んでくる「空の道」を守るための必要経費であるという立場だ。
■ ベトナム便は「チャーター」から
新たな市場開拓として、「ベトナム誘客プロモーション事業」に1,815万円を配分した。 知事は「ベトナムとの定期便就航が最終目標だが、まずはチャーター便の運航を支援し、実績を作る」とロードマップを示した。元々鹿児島ーベトナム線は、以前までも大手航空会社のベトナム航空やLCCのベトジェットエア
がチャーター便の就航を行っている。ベトナム路線の就航は観光以外にも、外国人実習生らが鹿児島へ来る際の移動手段にもなることから、定期便就航は様々なところに恩恵がありそうだ今後鹿児島県アジア新興国への市場拡大に期待がかかる。
現在冬ダイヤの中での鹿児島空港国際線は、ゴルフ需要もあり韓国路線が1日3往復就航。台湾路線が週3便就航する。香港路線と上海路線は現在運休しており、情勢もあり再開への見通しは今だに厳しい予想が立つ。鹿児島の観光や産業の需要が発展していくには国際線の活性化は不可欠だ。航空会社の要望に答えつつ、鹿児島空港の国際線をどう発展させていけるか。県民の力にもかかってきそうだ。



