光る路面電車で旬の味覚を堪能 「マグマやきいも電車」今季の運行開始
- 交通報道 史旅編集
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冬の鹿児島市内を、イルミネーションをまとった路面電車が走る――。鹿児島市の冬の風物詩として定着しつつあるイベント電車「マグマやきいも電車」が7日、今季の運行を開始した。定員300人に対し、事前の応募総数が2312人に達し、事前応募での倍率は約7.7倍。初日の第1便には、高倍率の抽選をくぐり抜けた市民や県内各地からの参加者20名が乗車し、車窓からの夜景と熱々の焼き芋を楽しんだ。

LEDなどの特別装飾が施されたマグマやきいも電車は、同市荒田の交通局車庫を出発し、鹿児島中央駅、天文館、金生町を経由して鹿児島駅で折り返し、再び車庫へ戻る約1時間のコースを周回する。
車内で提供される焼き芋は、鹿児島市内の「焼きいもにぎわい商店」が協力。長年の経験で焼き加減を見極めた「安納芋」、「紅はるか」、「シルクスイート」、「種子島ゴールド」の4種類が食べ比べセットとして振る舞われた。今年は味の素(株)やキユーピー(株)などの協力による「味変」企画も実施され、マヨネーズや抹茶オレなどを合わせた新しい味わい方が提案された。
車内は、市のPRキャラクター「マグニョン」の装飾に加え、夜間走行に合わせてLEDが点灯。車内が明るく彩られると、沿道の歩行者から手を振られる場面も見られた。





初日の第1便に乗車した姶良市の夫婦は、昨年テレビで見て興味を持ち応募。「こんなに倍率が高いと思わず、直前抽選で当たってラッキーだった」と笑顔を見せ、夫は「安納芋」、妻は「シルクスイート」が気に入ったと話した。
また、阿久根市から訪れた女性は「事前応募を忘れていたが、まさか直前抽選で当たるとは」と驚きつつ、「どれも美味しく、味の違いが面白い」と満足げだった。
企画担当をしたAfro&Coの担当者は、このイベントが年々熱気を帯びていることについて、「昨年に続き今年も非常に高い倍率となった。参加者の皆さんは、この競争率を『勝ち抜いた』という喜びも相まって、本当に楽しそうで満足度が高い」と、イベントが持つ“プレミア感”が参加者の高揚感につながっていると分析する。
企画の背景にあるのは、鹿児島ならではの資産の掛け合わせだ。「鹿児島市には生活に根付いたインフラである『路面電車』があり、県としては『サツマイモ』の生産量が全国トップクラス。この2つを掛け合わせ、電車の中で焼き芋を食べたら面白いのではないか、という発想がスタート地点だった」と話し、鹿児島市のブランドメッセージ「あなたとわくわくマグマシティ」を体現するイベントとして、市民だけでなく市外の人々にもワクワクする体験を提供したいという強い思いが込められているという。また、「市外から人を呼び込むシティプロモーションの一環。日常の風景を眺めながら特産品を味わう体験をしてほしい」と狙いを語る。

鹿児島市の担当者は「鹿児島市に住んでほしい、来てほしい、関わってほしいという思いで続けている。県内産のサツマイモを味わいながら街並みを眺めるという、鹿児島ならではの体験を通じて、市の魅力を再発見してもらいたい」と、企画に込めた狙いを語る。
装飾にも余念がない。車体には鹿児島市のシンボルマーク「マグマシティ」のロゴや看板を掲げ、夜になるとLED装飾が鮮やかに発光する仕様だ。「昼間はもちろん、夜の街を走る姿も楽しんでもらえるよう工夫した」と担当者は胸を張る。
今年は「マグマやきいも電車」に加え、「クラフトビール」や「バレンタイン」、「美活」をテーマにしたコラボ電車も運行される予定で、中には倍率が8倍を超える企画もあるという。 「マグマやきいも電車」は、2月22日まで計5日間の日程で市内を駆け抜ける。



