肥薩おれんじ鉄道脱線事故、原因は「まくらぎ不良」によるレールの広がり 運輸安全委員会が報告書を公表
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運輸安全委員会は19日、鹿児島県出水市の肥薩おれんじ鉄道野田郷駅構内で2024年9月24日に発生した列車脱線事故の調査報告書を公表した 。事故は午前11時34分頃、八代発川内行きの1両編成の列車が野田郷駅構内を時速約35kmで走行中に発生した 。列車の前台車の全2軸が進行方向左側に脱線したものの、乗客11名と運転士1名に負傷者はなかった 。
報告書によると、事故の原因は分岐器通過後の右曲線において「軌間(左右のレールの間隔)」が拡大していたためと推定されている 。現場付近では不良まくらぎが多く、レールの締結力が低下した状態にあった 。そこに列車が進入した際、列車の横圧によってレールが外側に変位して軌間が動的に拡大し、右車輪がレールの内側に落ちる形で脱線に至った 。
事前の検査で軌間の異常を把握できなかった背景として、現場付近の検査体制の隙間が指摘されている。現場は分岐器の近傍であり、軌道検測車による動的検査において警告が出力されない「分岐群設定範囲」に含まれていた 。一方で、手作業による静的な軌道変位検査の対象範囲からも外れていたため、異常の発見が遅れたと考えられる 。
運輸安全委員会は再発防止策として、不良まくらぎが連続する箇所のまくらぎ交換や、分岐器付近における軌道変位検査の範囲見直しなどを求めている 。これを受け、肥薩おれんじ鉄道は既に現場や類似箇所の整備を実施し、設定範囲の見直しや社員教育などの対策を講じている 。


