鹿児島の離島結ぶATR機、就航率改善へ 国が遠隔整備など支援策を提示
- 鹿児島地域交通通信社
- 11 時間前
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国土交通省は14日、「第5回 国内航空のあり方に関する有識者会議」を開催し、地方路線や離島路線で活用されているATR機の運航品質改善に向けた対応策を議論した。
ATR機は燃費が良く、短い滑走路でも離着陸が可能な小型ターボプロップ機であり、国内の地域路線で重要な役割を果たしている。

ATR機は燃費に優れ、短い滑走路でも離着陸が可能な小型ターボプロップ機として、国内の地域路線で重要な役割を果たしている。鹿児島県内では、JACがATR42-600型を9機、ATR72-600型を2機保有し、鹿児島空港を拠点に奄美や屋久島、種子島、徳之島など多くの離島を結んでいる。
しかし、特定本邦全便の就航率が98〜99%台で推移しているのに対し、JACの就航率は2024年度が94.3%、2025年度(9月まで)が93.2%にとどまるなど、稼働率の低さが課題となっている。
実際、JACでは過去1年間にわたり欠航が相次いでいる。3月には複数機への被雷等による計画外の修理で39便、1月にも機体不具合で48便が欠航するなど、突発的な修理や整備スケジュールの遅れが離島路線に波及しやすい状況が浮き彫りとなっている。
今月15日には、屋久島行きのJAC機が鹿児島空港を離陸直後、操縦席左側の小窓から風が入るような音がしたため鹿児島空港へ引き返し、その影響でJAC運航の2便が欠航している。
有識者会議では、こうした欠航につながるATR機特有の構造的要因が報告された。機材メーカーの拠点がフランスにあるため、時差の影響により日本時間の日中におけるトラブルサポートに遅れが生じているほか、部品の修理や納入の遅延も影響している。さらに、運航の安全性に関わらない客室内の部品等の不具合であっても、都度メーカーに対応方針を確認する間は運航ができず欠航に至るケースが発生。整備士が常駐していない離島空港で不具合が起きた際、現地派遣に時間がかかることも迅速な運航再開を阻む要因として挙げられた。
こうした現状を受け、国交省は航空会社との間で定期的な検討の場を設け、不具合の対処方法を共有する方針を示した。また、運航の安全に関わらない不具合については、あらかじめ整備規程に取扱いを規定することで、メーカーへの都度の確認を不要にする仕組みづくりを進める。さらに、整備士が離島空港に直接赴かなくてもリモートで修理・整備業務を実施できるよう法令の適用関係を整理するなど、具体的な改善に向けた環境整備を急ぐ。

