鹿児島〜奄美線、ダイヤ変更で「空中追い抜き」が発生 機種の違いが生む逆転現象
- 鹿児島地域交通通信社
- 1 日前
- 読了時間: 2分
JAL(日本航空)グループが運航する鹿児島発・奄美着の路線において、後から出発した便が先に出発した便を上空で追い抜き、目的地に先着するという極めて珍しいダイヤが組まれている。同日・同路線において、わずか10分間隔で機材の異なる便が連続して出発するスケジュールとなっている。

対象となるのは、鹿児島空港を16時45分に出発するJAL3733便と、その10分後の16時55分に出発するJAL3735便である。時刻表上の奄美空港到着時刻は、先発のJAL3733便が18時00分(所要時間1時間15分)であるのに対し、後発のJAL3735便は17時50分(所要時間55分)に設定されており、空の上で到着順序の逆転現象が発生する。JAL3733便は4月27日から5月27日までの期間限定運航だが、4月27日から5月10日までは20分早いダイヤで運航されていた。5月11日からの時間変更により、このような逆転現象が生じることとなった。なおJAL3733便は日本エアコミューター(JAC)が運航し、JAL3735便はジェイエア(J-AIR)が運航する。両方ともJALグループの会社だ。
この特異なダイヤは、両便に充当される機材の基本性能の違いによって成立している。先発のJAL3733便はターボプロップ(プロペラ)機のATR42-600型機、後発のJAL3735便はジェット機のエンブラエル170(E170)型機で運航される。ATR42-600の巡航速度が約556km/hであるのに対し、エンブラエル170は約870km/hと、時速にして300km以上の明確なスピード差が存在することが逆転の最大の理由である。
さらに、両機は飛行する巡航高度も異なる。プロペラ機のATR42-600よりも、ジェット機のエンブラエル170の方が高い高度を飛行する。この高度差によって上空での「立体交差」が形成されるため、同一の航路を飛行していても安全に追い抜くことが可能となっている。

実際の運航においては、当日の天候や上空の風向き、航空管制からの指示によって所要時間や飛行ルートが変動するため、必ずしも毎日時刻表通りの追い抜きが発生するとは限らないものの、異なる特性を持つ機材が同一路線に高頻度で投入される鹿児島〜奄美線ならではの興味深い運用となっている。


